| 喰寝呑泄 |
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[あらすじ]
喰って、寝て、呑んで、泄す。人間の四大根源をなす営みを、テッテイ的に哲学すれば、生命および人生の真実が、ほのぼのと浮かび上がってくる。 それぞれの分野で活躍する人の、オカシな体験談、蘊蓄あふれる学説が、激論・激笑の渦を巻き起こす快談集。 |
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[評価]:★
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[一言]
本書はサントリーの季刊誌「サントリークォータリー」で1989年3月から1992年12月まで、10回に渡って連載された対談をまとめたものです。 今回のお相手はお馴染みのお相手東海林さだお氏が入ってはいるものの、他の方はといえば漫画家の加藤芳郎氏(つい先ごろお亡くなりになりました。合掌)、女優の太地貴和子氏、昆虫蒐集家奥本大三郎氏、格闘家前田日明氏、そしてサントリー会長佐治敬三氏など、今までのお相手とは毛色の違う方ばかり。 そしてテーマは本書のタイトル「喰寝呑泄」・・・つまり生物の営みそのものである。 一人一人なんともユニークあふれるというか個性のあるというか変人というか、、、、そんな人たちが思う存分に自分の好きな呑むこと、喰うこと、寝ること、泄すことをしゃべります。 対談集でよくある行儀ぶったかんじや対談される側が話下手で話がとまったな、とおもわせるようなところもなく本当に楽しそうなのがひしひしと伝わってきます。 |
| 空中ブランコ |
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[あらすじ]
傑作『イン・ザ・プール』から二年。伊良部ふたたび! ジャンプがうまくいかないサーカス団の団員、先端恐怖症のヤクザ……。 精神科医伊良部のもとには今日もおかしな患者たちが訪れる。 生え抜きのサーカス団員・山下公平は、空中ブランコのトップ演者としての地位を確立していたが、近頃、キャッチャー内田との呼吸が合わず、失敗ばかりを繰り返していた。 内田が自分に含むところがあるのだと疑心暗鬼に駆られる彼は、周囲の人間に病院での治療と静養を勧められ、不承不承伊良部総合病院を訪れた。 しかし、そこで出会った精神科医の伊良部一郎は、有無を言わさず患者に注射を打つような変わり者。 それどころか、好奇心の赴くまま、自らの巨体を省みず空中ブランコに挑戦すると言い出す始末。 困惑しながらも、彼の練習に付き合っているうちに山下は――。 |
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[評価]:★
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[一言]
いかにも現代小説らしく、軽くさらっと読めるのがよい。そして面白いのでよいです。 パートナーと息が合わないサーカス団員。 尖端恐怖症のヤクザ。 義父のカツラをむしり取りたい衝動を必至にこらえ続ける医者。 ファーストへの送球が出来なくなったプロ野球選手。 同じ人物設定を過去に用いていないか、病的に気にする女性作家。 精神科医の伊良部先生を軸として、この5つの短編ストーリーが収められています。 様々な症状で精神的に参っている患者たちが、癒されていく様子が描かれているのです。 水戸黄門的ワンパターンなんだけど、それでも面白いからよいです。 なかなか良い娯楽小説だと思います。 本作品で第131回直木賞を受賞しました。 |
| かくも冷たき心 |
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[あらすじ]
ミックス&マッチ殺人鬼― 被害者たちをバラバラに切断し、頭部や四肢を寄せ集めてつなぎ合わせては死体を遺棄することから、こう名づけられた猟奇殺人犯は、実はCIAが旧ソ連からひそかに亡命させ、保護・監視していた元KGBの大佐ジョン・マリクだった。 事実の隠蔽を目論むCIAは、警察やFBIにはいっさいの真相を伏せ、内密裡にマリクを捕らえることを決定する。 そこで白羽の矢が立てられたのが、亡命前からマリクの性向を熟知している元ベテラン工作員のマイク・カリーだった。 CIAの秘密工作を擁護するため偽証罪に問われ、連邦刑務所に服役していたカリーは、かつて自分を裏切ったCIAに複雑な思いを抱きながらもマリク捜索の任に着いた。 一方、この動きを察知したFBI側も心理分析官のジャック・マシューズを捜査に当たらせ、徐々に犯人像に迫りつつあった…。 かくして、KGB仕込みの殺人、暗殺、拷問のテクニックを駆使して次々と犯行を重ねる恐るべきサイコ・キラーとCIA、FBIの三つ巴の闘いが始まった。 |
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[評価]:★★★★★
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[一言]
J・C・ポロックがジェイムズ・エリオット名義で発表したサイコミステリィです。 緊張感たっぷりの展開に緻密なディテイル表現などのポロックの魅力が満喫できる上、サイコミステリィとしての怖さも味わえるおトクな一冊。 ノンストップアクションというアメリカでの評判どおり、ラストまでスリルに満ちた展開が続きます。 |
| ライ麦畑でつかまえて |
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[あらすじ]
大戦後間もなくのアメリカを舞台に、主人公のホールデン・コールフィールドが3校目の学校を成績不振で退学させられたことをきっかけに寮を飛び出し、実家に帰るまでニューヨークを彷徨する3日間の話。 明確な起承転結や時系列はなく、彼の周りの人物や出来事を批判し、思い出話を語ることに終始する。 主人公がニューヨークを放浪して家に帰った後、いくらか月日が経過してから読者である「君」に語りかける構造になっている。 ブロークンな口語体で主観的に叙述されているため、事実とは異なると思われる誇張表現や支離滅裂な文体が散見される。 今では、その当時の若者言葉を記録している本として、参考文献にされている。 その独自な文体に加え、欺瞞に満ちた大人たちを非難し、制度社会を揶揄する主人公に共感する若者も多い。 |
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[評価]:★★★★★
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[一言]
J.レノンを暗殺した犯人がポケットに入れていたという、いわくつきの小説。 高校を退学させられた少年・ホールデンが、大人社会をラップ調で痛烈に批判します。 この作品の特徴は、50‘S米国の汚い若者言葉が連発されているところであり、それが発刊当初、図書館に置いてもらえなかったという理由の一つです。 ホールデンの将来の夢は、一面に広がるライ麦畑で、どこを走っているのかわからず崖から落ちそうになる子どもたちをつかまえる役―"the catcher in the rye"――になることでしたが、このryeは、嘘の多い大人社会という意味で、lieと韻を踏んでいると考えられないでしょうか。 あてもなく街を彷徨い、嘘ばかりの大人社会に片足を踏み入れて、誰かにつかまえて欲しいと願ったのは、本当は彼自身だったかも知れません。 |
| ナイン・ストーリーズ |
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[あらすじ]
1953年に出版されたサリンジャーの自選短篇集。 「グラース家の物語」の発端となるシーモアが登場する「A Perfect Day for Bananafish」(バナナ魚にうってつけの日)、WASP中心のアメリカ社会で助けあいながら生きていくユダヤ人親子を描いた「Down at the Dinghy」(小舟のほとりで) 、男女の不倫を描いた「Pretty Mouth and Green my Eyes」(愛らしき口もと目は緑)など、9つの作品が収められている。 個人的なおすすめは「A Perfect Day for Bananafish」(バナナ魚にうってつけの日),「The Laughing Man」(笑い男)。 発表以来、精神分析や東洋思想などの立場から、さまざまな文学的解釈がなされている短篇集であるが、読み物としても十分おもしろい。 何年かたってから読み直せば、以前は見えなかったものが見えてくるような、味わい深い作品である。 |
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[評価]:★★★
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[一言]
『ライ麦畑でつかまえて』で有名なサリンジャーの作品。 さて、この『ナイン・ストーリーズ』はタイトル通り9編の短編を集めた短編集なのですが、正直言って何を描こうとしているのか私にはよく理解できないものも多かったです。 でも、どの作品も不思議と心に引っ掛かりました。 意味はわからないけれども決して眠くはならず、逆に妙に覚醒感を感じさせる作品群だと感じました。 この短編群の主人公たちは、精神がどこか壊れているような人達です。 しかし、よく考えてみれば普通の人間というのは誰もがこんな非合理な一面を持っているものです。 むしろ、一般の小説の登場人物たちというものが、あまりに単純化され、物語の中のある役割を担う為だけに創造された不自然な存在なのだということに気づかされました。 |
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